「看護師っていいなあ」…でも、最初は「苦」の連続

高埜由美(看護主任 6階西病棟)

story160801私は小学生の低学年の頃に曽祖父が入院していた病院でお世話をして下さる看護師さんの姿を見て、「看護師っていいなあ」と思ったのがきっかけで、その後も迷うことなく看護師への道を進みました。看護学校の競争率が高くて、合格するために一生懸命勉強しましたが、入学して驚いたのは、「えっ、こんなに勉強しないといけないの」と受験勉強をはるかに超える勉強量でした。私は寮生活をしていましたが、友達との助け合い、支え合いのお陰で、今、こうして看護師になることができたと感謝しています。勉強の量の多さや実習の大変さに「無理や、こんなん」と思い、投げだしそうになるのを幾度となく乗り越えることができたのですから。看護師になると、また新たなる課題が目の前にありました。右も左もわからない自分、学校で学んだことが現場でなかなか通用しない・・・「先輩も怖い、患者様も怖い、看護をするのが怖い」。この怖いという感情は叱られるから怖いというようなものではなく、自信を持てない不安から来るものでした。最初の半年くらいは、正直「苦」という言葉の連続でした。

「慣れ」による緊張感の低下にこそ細心の注意を

卒後間もない頃は、上司や先輩には厳しく指導を受けましたが、いつも声をかけてもらい、プライベートでも相談に乗ってもらいながら頑張っていました。半年が過ぎる頃には、患者様からも労われたり、感謝の言葉をかけてもらえるようになりました。それが私の支えになり、患者様にこんなこともしてあげたい、あんなこともしてあげたいという前向きな気持ちになることが増えてきたように思います。新人の冬のことでした。ちょうど仕事にも慣れてきたころです。私は仕事でミスをしました。患者様は、私を責めませんでしたが、家族の方に苦言を受けました。上司は誠意を示して私と一緒に謝ってくれました。この時に、私は「慣れ」の恐ろしさを学びました。私たち看護師だけでなく、入院している患者様も様々なことに慣れてきます。お互いが無意識のうちに「慣れ」に依存した状態になるので、要所要所の緊張感も低下していきます。こういう時に、ミスは起こります。ミスのほとんどは「なぜ、こんなことしたんだろう」という普段ならミスをしないようなことが多いように思われます。私は、経験年数から言えば卒後17年目になりますので、俗にいうベテランの域に達しているのかもしれませんがが、今でもこのことを心に留め細心の注意を払って仕事をしています。「慣れ」が自分たちの仕事を台無しにすることを、若いメンバーにも機会をみつけて意識付けするようにしています。

看護師の仕事をもっと有意義なものにしていきたい

今後、私がチャレンジしたいことは、若いメンバーが自主的に、主体的に取り組んでいこうとしていることを支援し、看護師としての仕事がさらに有意義なものになるんだということを実感してもらう関わりです。私の所属病棟では、固定チームナーシングを採用した看護提供を実施しはじめ、少しずつですが軌道に乗り始めています。各チームが、チームリーダを筆頭に主体的に様々なことを考え、取り組むことを1年間の目標として設定し、実行していきます。 新たなことをはじめる際には、トップダウンだけでは効果的な活動にしていきにくいので、スタッフがやりたいことを聞き出して、チームリーダーとともにチャレンジしていきたい目標づくり、実行しているプロセスにおける軌道修正などに対して助言をすることによって、部署運営をより円滑にするコーディネーター、それが私の役割と意識するようにしています。あくまでも、彼らが自主的に、主体的に取り組みやすくするための環境を作り、自らの意志で課題に取り組んでもらう。そんな中、一人ひとりの看護師が今以上に、看護にやりがいを感じてくれる姿を見ると、上司である看護科長や同僚の看護主任とともに益々楽しみが膨らむ私です。