“やりたい、やりたい精神”の新人時代

小西千鶴

blog-160608私は母が看護師だったという理由で看護師という職業を選びました。他にも様々な選択肢はあったのでしょうが、どうしても看護師になりたいというのではなく、初めは「この仕事も悪くない」というくらいの動機でした。看護学校では勉強が大変でしたが、振り返るとしっかりと教育をして頂いたと思います。今となっては良かったと思いますね。実習先の手術室の主任との出会いは私の看護師生活に大きな影響を与えました。一つはこの主任のように人とのコミュニケーションが上手な看護師になりたいと思ったこと。もう一つは、手術室看護のやりがいを教えて頂きました。私は手術室看護をしたいと強く思うようになりました。そして、看護師生活のスタートは希望通り手術室となりました。看護師になった頃は、当然わからないことも多いのですが、それにしてもすることもなく、できることもない自分に歯がゆさを感じていました。自分の仕事を見つけるために、先輩方に「私、何をしたらいいですか」と喰いついてばかりいました(笑)。本当に“やりたい、やりたい精神”が旺盛で、早く仕事がしたいという毎日でした。

初対面、短時間という制約の中でしっかりと寄り添うことが私のこだわり

患者様が入院生活を送られる中で、手術をすることが決まると、その患者様の思いというものは凄いだろうなあと常々感じています。私は、手術に関わる短い時間しか接することはありませんが、この時間こそが私たちの仕事の価値となると考えています。少しでもいい状態で手術を受ける、そして、いい状態でその後の入院生活を送るといったことにつながるような接し方を意識しています。初対面ですので、身体面や精神面など患者様の日常的なお話を伺い、また、場合によっては私自身のお話もし、そういう中で患者様の気持ちをできる限り正確に汲み取り、普段通りに近い状態でいてもらえるように接することを心掛けています。初対面、短時間・・・こういう制約の中で患者様と良好な関係をつくるにはまだまだ勉強をしていく必要がありますが、これも手術室看護のやりがいの一つです。私がこの仕事にこだわりを持ち始めたのは、2年目の時です。担当の患者様が再手術をすることになったことがありました。その患者様は再手術を受け入れながらも、やはり手術をしたくないという話を何度も何度も繰り返しされていました。私はそういう話を聞くたびに、どんどん患者様の気持ちが移り、しっかりと寄り添えることができませんでした。仮に気持ちが移ったとしても、しっかりと寄り添うことが私の仕事です。このことが大きな反省をする機会となり、私にとって大きな転機になった出来事でした。

手術室看護のやりがいをもっと感じてもらいたい

ちょうど手術室で仕事をして8年目になりますが、私はこれからも手術室で働きたいと思っています。私の仕事で明確な結果が出るわけではないのですが、看護師として患者様にとって最適なコミュニケーションを図っていくためには、まだまだ考えていくこともたくさんあり、それが何なのかを探していくことも自分にとっては大きな楽しみです。そして、最近は、新人や経験の浅い看護師たちにも手術室看護の魅力をもっと感じてもらえるように関わっています。患者様を大切にすることは前提ですが、そういう中で、自分はどうしたいのか、どうすればいいのかとあれこれ考えることは楽しいですし、そのことで患者様に喜んでもらえたらとても嬉しいことです。そういう風に手術室看護に関心を持ってくれるような看護師が増えてくれたら嬉しいですね。