ナースのストーリー対談第三回

池田沙樹(手術室:副主任)
岩崎めぐみ(中央外来:副主任)
長谷川明美(循環器科・糖腎科病棟:副主任)
木内賀子(血液浄化センター:副主任)

最近の変化についてお聞かせください。

(池田)看護師になってから、いよいよ中堅として期待されるようになり、中間管理職の位置づけではないですが副主任という役職をいただいたので、これまで苦手意識を持っていた後輩の指導やリーダシップというものを身につけることの必要性を強く感じるようになってきました。
実践が伴っていない部分もあるので、自信を持つことができていませんでしたが、これからはもっと勇気を出して、積極的に知識や技術を表現して、指導していこうと思うようになりました。
(岩崎)一スタッフではなくなったので、今までも実践していたことですが、一層注意を払うようになったことがあります。外来に来られた患者さんは、待ち時間が長いと感じられる方が多く、患者さんの苛立ちを減少すべく、コミュニケーションにかなり力をいれるようになりました。特に当院の外来は一般外来ではなくそれよりも急を要する救急外来という外来ですので、すぐ診察されて当然という意識で受診されると思いますから、10分、20分でも苛立ちの表情を感じた患者さんには、すぐにお声掛けし、残りの待ち時間のお知らせ、何に時間が掛かっているのかなど丁寧に説明しています。また、昼食時は、場合によっては、先に昼食に行ってもらうなど、患者さん視点を強く意識しています。
(長谷川)固定チームナーシングのリーダーとして1年間頑張りました。今は、その役割を交代し少し肩の荷は降りましたが、指導を通じてメンバーをフォローすることを覚えたように思います。特に、新人は仕事に慣れていないのが当然で、視野が狭いものです。背中を見て学びなさいというだけでは、なかなか育たないので、一緒に実践するようにしています。それは、私自身も勉強になり、成長したと思います。
(木内)少し前になりますが、交通事故で脳外科疾患で入院することになり1か月間の休みをいただきました。私は、できない人に任せるなら自分でやった方が早いという考えで仕事に取り組んできましたが、職場の皆さんがお見舞いに来てくれる中で、職場の状況やみんなの仕事ぶりを知り、人の成長は待つことが大事だということを思い知らされ、それからは口を出す前に行動を見守るという姿勢で接するようになりました。

看護をする上で大切にしていることをお聞かせください。

(池田)私は、手術室という特殊部署での勤務ですが、今は術前訪問を大切にしています。日々、仕事を経験していくと慣れてはきますが、経験を積んでも、患者さんの心境を正確に理解することは難しいことです。麻酔の説明ひとつとっても、ややもすればマニュアル通りの説明になってしまうので、私は、患者目線のコミュニケーションを意識しています。顔をお見せし、ちょっとした会話を深めるだけでも、不安が軽減されたと仰る方が多いです。
(岩崎)患者さんへの関わりも大切ですが、私はご家族への関わりも大切にしています。例えば、事故で若い患者さんが運ばれて来た時、ご両親が駆け付けて来られます。こちらも忙しくバタバタとしている状況ですが、やはり、「どうなっているんだろう」と心配な表情、視線を感じないことはありません。たとえ忙しい中でも、お声掛けをし、現状を説明し、安心を提供しているようにしています。
(長谷川)患者さんやご家族とのコミュニケーションの中で、患者さんの生活背景を情報収集することを大切にしています。例えば、ご家族と暮らされているのか、独居なのかという違いにおいても退院支援は全然違います。私がいいと思ったことでも、患者さんにとっては不快なこともあります。まだまだ勉強中ですが、一人ひとりと話しやすい雰囲気を作りながら、患者さんの取り巻く環境をしっかり理解して提案するようにしています。
(木内)私自身、親の介護をしていますが、親が自信をなくし、いろいろと鈍くなる姿を見るにつけ、老々介護が大変なことは実感しています。ご高齢の患者さんと接する時は、医療的見地から、良くなる方法や悪くならない方法をあれこれと提案しますが、決して無理強いすることはなく、患者さんの方が人生を歩んできたベテランであると、リスペクトを忘れずに関わっていくことを大切にしています。

この仕事の魅力、そして今後のチャレンジについてお聞かせください。

(池田)自身の看護で言えば、術前だけにとどまらず術後訪問をチャレンジしたいです。指導においては、わかりやすく説明する工夫をもっとしていきたいと思います。私の部署の後輩たちは、有難いことに私の指導に対して熱心についてきてくれています。指導していくうちに、私自身の看護も確信に変わっていきました。指導する側も、指導を受ける側も、共に学習機会と捉え、それが楽しいものとなるように、わかりやすい説明ができるようにしていきたいと思います。
(岩崎)私は災害看護をもっと学びたいと思っています。大きな災害が相次いでいますが、私たちの地域にもないとは言えません。そういう状況の中で、どういう風に治療を行っていくのか、看護に取り組めばいいのかといったことを学んでいきたいと思っています。
(長谷川)退院支援についてもっと深めていきたいと思います。これは、固定チームナーシングのおかげだと思っています。患者さんやご家族とのコミュニケーションを密に取る経験ができ、看護の幅が広がったと思います。今も実践していますが、これからももっと、ケアマネージャーやMSWといった地域社会とのつながりに関する知識が深い方々に相談をしたりしながら、地域との連携を深めていきたいと思います。
(木内)2年前から糖尿病委員会の委員をしています。大阪糖尿病療養指導士、日本フットケア指導士を取得し、今後は腎不全看護指導士も取得していこうと思います。糖尿病の患者さんも軽度から重度の患者さんもいますし、糖尿病のガイドラインも変化していきますので、より適切に寄り添えるように、
日常的に意識して知識を深めていきたいと思います。