ナースのストーリー対談第一回

小西千鶴(手術室 副主任)
廣瀨和美(中央外来 副主任)

最近の変化についてお聞かせください。

(小西)これまでの手術室では、新しく入職される方は他施設での経験者が中心でした。
ですがここ数年、新卒の看護師が入職するようになってきたことで、私自身のスタンスに変化が出てきたと思います。最も変化したのは、コミュニケーションの取り方だと思います。これまでは、経験者相手のコミュニケーションでしたからお互いに少し会話をすれば概ね伝わっていたことが、新人看護師に対してはそれを丁寧に伝えないと伝わらないということです。一つひとつ根拠をしっかりと言葉にして、なぜこれをこうするのかという基本を伝えなることが必要になりました。また、一つひとつの仕事の本質を理解していくことの大切さを伝えていく中で、新人には、教えてもらうという一方通行に終わらずそれを考えながら仕事をする、ということを指導するようになりました。
(廣瀨)今、中央外来で働いていますが、他部署、特に事務との関わりに対して少し余裕をもって接することができるようになってきたことが変化であるように思います。自分自身、あるいは自部署がバタバタと忙しくしていると、どうしても自分たちの仕事を中心に事を運ぼうとしがちです。が、しかしながら何よりも優先すべきは患者さんであるわけですから、それを大前提に、仕事をよりスムーズに進めるために、他部署・他部門にはそこ特有の忙しさや事情があることを念頭に入れること、それが連携をする際にとても配慮すべきことだと認識をするようになったと思います。

看護をする上で大切にしていることをお聞かせください。

(廣瀨)急性期を担う一般病院ですから、チーム医療の中でも医師がリーダーシップを発揮するところが多いと思いますが、私たち看護師は、そういった急性期治療を受けることを余儀なくされた患者さんやご家族の不安をできるだけ軽減できるように関わっていくことが大切と考えています。例えば、待たされているご家族の視点で考えれば、患者さんが今、何を目的に、何をされて、どうなっているのか全く分からず、不安な状態にさらされていることがあります。そんな時に、結果が出るまで放置することがないように、何を何のためにやっているのかといったことを、簡単ではありますが適宜説明しにいくようにしています。
(小西)私はこれまで、手術後の入院生活が前向きな気持ちになれるように接してきました。初対面なので、先ずは日常的なお話を伺い、できる限りその時々の気持ちの理解に努め、入院生活が非日常だからこそ、いつも通りに近い状態でいてもらえるように心掛けています。ただ、こうして言葉にすると何の変哲もない同じスタンスのように感じられてしまうと思いますが、先に申しましたように、新人の育成により、仕事に対するスタンスにも変化が出てきたと自覚しています。これまで、自分の中で消化できていたと思っていたことでも、新人に伝わるように言葉を模索しているうちに、私自身があいまいにしてきていたことが明確になったり、わかっていると思っていたことが実はわかっていなかったりと、新たな発見をしたり、問題に気付くようになりました。そして何よりも看護の質をかなり意識するようになりました。

この仕事の魅力、そして今後のチャレンジについてお聞かせください。

(廣瀨)私は病棟勤務が長く、そして、異動してきた頃は病棟に戻りたいと思いながら仕事をしていました。しかし、今は、中央外来の仕事の魅力を感じながら仕事ができています。例えば、救急車で患者さんが搬送され、患者さんによってその症状の重さは違います。当然、緊急性も違うのですけれど、それぞれに緊急処置を要する、といった状況の中で、いかに手際よく、スピーディに事を運び、患者さんやご家族に適切なケアをしていくかということにやりがいを感じています。また、成果がすぐにわかるので余計にやりがいを感じます。
(小西)手術室看護も手術中は高い集中力が必要ですが、成果がすぐにわかるので、やりがいを感じる点は同じです。手術室看護をやりたくて仕方のなかった自分ですが、幸いにもずっと手術室で働かせていただいていて感謝しています。これからも手術室看護を続けていきたいと思うくらい魅力がたくさんあります。患者さんと接する機会は、入院病棟に比べれば短いですが、短い時間の中にも自分たちがいることで患者さんの気持ちが楽になれるような関係を築けるようになっていきたいですし、そのことにこれからもずっとチャレンジしたいですね。
(廣瀨)私は、小西さんが仰っていたように、後進を「指導する」ということにもっとチャレンジしていきたいと思っています。今年度から新たな取り組みである部署を主体にした看護部の教育計画で、外来が提供する研修を他部署の看護師が受講する機会がありますが、それを良い機会と捉えて「指導する」ということを頑張っていきたいと思います。
(小西)私は、家庭を持っており、年齢的にも子づくりプランに向かっていますが、将来も、子育てをしながらも、看護師の仕事、とりわけ、手術室看護の仕事はずっと続けたいです。直近では、麻酔についてもっと勉強したいと考えています。とにかく、私自身が勉強会等で学んだことをしっかりと後進に伝えられるようになりたいと思っています。