医師や看護師の真剣で凛々しい姿に凄さを感じ看護師の道を選んだ

血液浄化センター  川口圭子

看護師になろうと思ったのは高校生の時でした。祖父が入院していた時、普通は家族さえ見ることができない処置を見ることができる機会があり、いつも優しく私たち家族に接して下さっていた医師や看護師のその時の真剣で凛々しい姿に凄さを感じ、こんな風に自分も仕事をしたいと思い、看護師の道を選びました。はじめは准看護師から始めましたが、医師や看護師の先輩にたくさん叱られ鍛えられ、たくさん可愛がってもらいながらこの仕事に愛着を感じるようになっていました。それから、もっと知識をつけてステップアップしたいと思い、5年前に看護師になりました。仕事そのものは一見そんなに変わらないのですが、やはり責任を負うという点ではいろいろな面から深く考えるようになりました。この病院では、外科病棟で1年2か月、血液浄化センターで4年の経験を積みました。外科病棟で勤務しているときは、術前後の患者さんやご家族としっかりとコミュニケーションを取り、元気に帰ってもらいたいと思い仕事をしていましたが、血液浄化センターに異動してからは、患者さんが言いたいことを十分伝えられるよう積極的にこちらからお声掛けし、ご家族のよう的に関わることを心掛けています。

「わかってくれる」「覚えてくれている」「気に掛けてくれている」と思われる看護師でありたい

実は、血液浄化センターに異動になった頃は、計算することが多いこと、機器操作を覚えるのが大変なこと、仕切りのないワンフロアの治療室の特性として、周囲から自身の仕事ぶりを見られたり、患者さんとの具体的な会話を聞かれることで過緊張となり若干の苦労をしていました。仕事に慣れてくると、患者さんとの家族的な関わりが仕事の喜びに繋がり、楽しくなってきましたので、当初のマイナス思考は薄れていきました。どんな仕事でもそうですが、最初は不安が大きいので、慣れるまではあれこれとネガティブに考えがちです。しかし、一つひとつしっかりと仕事をしていくうちにその中に喜びが見出せると思います。例えば、透析療法では、動脈と静脈をつなぎ合わせる内シャント造設術を行った静脈を穿刺するのですが、長く維持透析療法を受けておられても、針を刺されるということに慣れるものではなく、やはり怖いものだと思うのです。なぜならば、穿刺の際についつい暴言とも取れるような発言や振る舞いをする患者さんがいらっしゃるからです。そういう患者さんは“接し辛い”と思われがちですが、実はそうではなく、私を受け入れてくれ、お互い腹を割って話せるような甘えられる関係になっているからなのだと感じることがよくあります。反対に我慢して黙っている患者さんもいらっしゃいます。そういう患者さんたちにこそ、も私たちに思いをぶつけてもらい少しでも気持ちを楽にして頂きたいと思っています。私は、患者さんから話し掛けられやすいようにするために、前にあったことを記憶するように努力し、できるだけそれをきっかけにして声をかけて関係性が繋がるようにしています。ああ、この看護師は「わかってくれる」「覚えていてくれる」「気に掛けてくれている」と患者さんが思って下さる看護師でありたいと思います。

糖尿病のことをもっと学び、安定した生活ができるように支援したい

透析療法を受け続ける患者さんと毎日一緒にいて感じることですが、患者さんの多くは原因疾患が糖尿病の方です。糖尿病についてももっと知識を深めたいですし、糖尿病にならないようにするにはどうしたらいいか、行動面、環境面などいろいろな視点から学びを深めていきたいと思っています。例えば、共働きの両親を持つ子どもたちが糖分の高いおやつを食べ続けるといったことがあるようですが、単に医療的観点だけでなく、教育の観点からも考えていくことに興味があります。また、糖尿病を患ったとしてもどのようにすれば進行をできる限り抑え安定した生活を送れるかといったことも学び、支援したいと思います。今、担当している仕事に問題意識を持つことで新たな領域にも興味・関心を持つことができるのが看護師の仕事の面白さともいえると思います。