毎日、新しいことに巡り合い、経験から楽しみを見出せた新人時代

中央外来 矢田実緒

私は幼少の頃は病気がちでした。小学生になると一転して骨折など、よく怪我をするほど元気でした。だから病院で看護師さんの姿をよく見ており、常々にいい仕事だなと感じていました。でも、高校生の頃、菓子作りをする仕事、ダイビングを教える仕事などいろいろと迷いました。ですが、母が「菓子作りやダイビングは趣味でもできるけれど、看護師は趣味ではできないよ」と助言され、看護師になることに決めました。新人看護師の頃は、毎日、新しいことに巡り合えるようで、とても刺激的で楽しかったです。知識、技術、気づき、体験・・・すべてですね。それと、先輩たちが親身になって相談に乗って下さったので、辛いと思ったことはありませんでした。配属先は内科と小児科の混合病棟でした。小児科を希望していたのですが、内科の仕事の楽しさに気づきました。年齢が高い方が多いのですが、日常的なお世話をする中で、話を聞いてあげるだけでも元気なられる様子を見たり、検査結果の数値が良くなっていくことに一緒に喜んだり、深く関わっていることが実感できました。関心が薄い領域でしたが、経験することでそこに楽しみや喜びが見出せることに気づけた新人時代でした。

できないことで悩むより、できることで関わり、前向きに患者さんと向き合いたい

3年目に転機がありました。私は救急をやりたいと思い、その希望が叶いました。これまで接してきた患者さんとは全く違う状態だったので、経験がそのまますぐ役立つという感じではなく、むしろできないことが多く考えさせられることが多々ありました。脊頸髄損傷で首から下が動かない若い患者さんがいらっしゃいました。リパビリをし、努力を重ねられましたが、動くことができません。仕方がないことですが、できないことばかりを意識し、落ち込みがひどい状態でした。できないことではなく、できることは何かを考え、できることから始めて少しずつでも前進することを提案しました。患者さんにそう提案している私も、できないことの多さばかりを意識せず、できることで患者さんに前向きに関わっていき、少しずつ能力を高めていこうという気持ちで仕事ができるようになりました。私は、患者さんやご家族から話をしっかり聴くということを最も大切にしています。特に中央外来の中でも私が担当するのは救急外来ですから、初期対応がとても大事です。状態は目に見えるものだけとは限りません。それに、患者さんの中には、病気や怪我が大したことないと思いたいあまりに良く見せようとされる方もいらっしゃいます。できるだけしっかり聴くことで、正確な情報を得て、仮説を立て、その後の治療が適切なものになるように結び付けていきたいと考えています。もちろん、患者さんにできるだけ安心して頂くためにもしっかり聴くように心掛けています。

「患者さんを元気にしているお母さん」になれるよう、仕事も子育ても全力で!

将来のことについてはまだまだ具体的にはイメージできていません。今4歳と6歳の子どもがいるのですが、仕事と子育ての両立をうまくできるようにすることが当面の目標です。大好きな看護師の仕事をしながら、その上で子ども達に寂しい気持ちにさせたくないという気持ちが強いです。夫も看護師なので、子ども達は私たち両親の仕事に関心を持ってくれているようです。「お母さんの仕事はどんなことをするの?」というようなことについて尋ねてきたり、おもちゃのお医者さんセットを持ち出して遊びながらいろいろなことを聞いてきます。そんな時、私は子どもに看護師の仕事を説明しながら、自分の仕事のやりがいを感じることがあります。子どもには「お母さんは患者さんを元気にしている仕事をしている」と理解して欲しいです。そして、“やりがいを感じて仕事をしているお母さん”と思われたいですね。これからも、仕事も子育ても全力で取り組んでいきたいです。