退院支援研修

 早期の退院調整のために、病棟看護師の役割の変化、地域との連携が更に必要になってきています。看護師は退院支援・退院調整の中心的役割を担う必要がありますが、看護師の支援能力不足により、ソーシャルワーカーに委ねている部分も多くあるのが現状です。


 地域包括ケア病棟では、看護師の退院支援能力向上を目的とした研修を企画・実施しました。この研修は地域包括ケア病棟に新人看護師として入職し、3年間経験を積んだ4年目看護師が講師役を担い、一般病棟(急性期)の同じ4年目看護師の同期を対象に、入院時から退院まで継続された支援が行えるような関わりができる事を目的としました。講師役を担う2名の看護師は、主に研修を受講する側でしたが、この研修では、積み重ねてきた退院支援についての自分自身の知識を基盤とし、先輩達のサポートを受けながら「人に教えることの難しさ」を痛感するとともに、何かをやり遂げることでの「達成感」を経験したことで、人として看護師として大きく成長したように思います。受講者である2名の同期看護師も緊張感を持ちながらも、講師と研修生との大きな垣根がないため、質問や意見なども活発に行えていました。また、講師側の看護師も一般病棟に出向き、研修生から急性期の現状を学ぶことができました。今年度から開始したばかりの研修で、試行錯誤ではありますが、日頃の患者様との関わりで学ぶ一つひとつを糧に、同期同士お互いに向上できるように、切磋琢磨しています。この研修を通じて同期同士、お互いの気付きも多く看護について話す機会も増えたそうです。このように、研修終了後もその関係性を継続していくことは、この研修が共に成長する機会になったと実感しています。


 看護師は、どうしても入院中は治療する中で「患者を患者」として捉えるため、治療が終了して退院していく患者を生活者(利用者)とし捉えていないのが現状です。地域包括ケア病棟では退院支援・退院調整を担う中核病棟として、今後、退院して在宅に戻る現実的環境を見据えた患者様との関わりが、とても大切であると日々痛感します。この研修を期に、更に在宅での自立した生活を目標に、また介護が必要であっても自宅へ退院したいと思ってもらえるような退院支援を看護師みんなが行えるよう、また自部署でも活用できる研修にするため、今後も病棟全体で取り組みたいと思います。